
結局、どうすればいいかなんてことは、まあまあわかっていて、斬新でもなんでもないんですよね。ただ、それを実践できないだけ。もしくは、実践できても、継続できないだけ、ってことなんじゃないかな、と思いました。
1万人以上のビジネスパーソンと対峙してきたベストセラー著者が明かす、仕事ができる人の思考法。
※本書は、2015年8月に日本実業出版社より刊行された『「仕事ができるやつ」になる最短の道』を改題し、再編集したものです。

一言で言うと
「仕事ができる人は、才能でも気合でもなく、“人に見えない作業”をサボらない」
この一点を、徹底的に・具体的に・現実的に書いた本。
本の中身(要点整理)
この本が扱っているのは、派手なスキルやテクニックじゃない。
むしろ、多くの人が軽視・省略・先送りしがちな地味作業。
代表例を挙げると:
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仕事に入る前の準備・段取り
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情報の一次ソース確認
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自分なりの仮説づくり
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失敗の事後の振り返り
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人に見せない勉強・整理・メモ
どれも知ってる。
でも、継続してやってる人は驚くほど少ない。
良い点(かなり評価できる)
① 再現性が高い
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「センスがある人は〜」みたいな逃げがない
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明日から真似できる行動に落ちている
② “努力自慢”にならない
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長時間労働礼賛ではない
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むしろ「見えない努力で、見える仕事を減らす」思想
③ 中間管理職・実務層に刺さる
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新人向けでも、意識高い系でもない
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現場で詰まり始めた人に一番効く
物足りない点(正直に)
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読んで「目からウロコ!」という派手さはない
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HR・組織論・戦略レベルの話はほぼ出てこない
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すでに自己管理ができている人には既知の内容も多い
つまりこれは
“革命の本”ではなく、“矯正の本”。
この本が向いている人
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「頑張ってるのに評価されない」と感じている人
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仕事の質が安定しない人
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若手〜中堅で、次の段階に行きたい人
逆に、
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一発逆転の成功法則を探している人
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意識高い名言集が欲しい人
には向かない。
総評(率直)
この本を読んで刺さる人は、
「実はもう答えを知っている人」。
刺さらない人は、
たぶんこの先もしばらく刺さらない。
地味。
でも、仕事ができる人の“現実”に一番近い一冊。
あなたが普段やっている
「それ、別に誰にも見せなくていいけど……」
その行動、たぶんこの本が言ってる“正解”です。