大往生したけりゃ医療とかかわるな、極論すぎる気がするけど、考えさせられる良書です。

日頃から、対症療法となる薬は不要で、体の免疫力を高めることが一番重要という持論だったので、共感できました。

そして、心臓を動かすことだけを目的とした医療が意味がないことにも、同意できます。

ただ、医療行為をしなければ、痛みを感じないというのは、個人差があるし、病気の種類にもよると思います。痛みのコントロールだけは、薬を使いたい気がします。私の父親の場合のことを思い返してみても、薬なしというのはさすがに無理だったと思います。

死ぬのは「がん」に限る。ただし、治療はせずに。

3人に1人はがんで死ぬといわれているが、医者の手にかからずに死ねる人はごくわずか。
中でもがんは治療をしなければ痛まないのに医者や家族に治療を勧められ、拷問のような苦しみを味わった挙句、やっと息を引きとれる人が大半だ。
現役医師である著者の持論は、「死ぬのはがんに限る」。
実際に最後まで点滴注射も酸素吸入もいっさいしない数百例の「自然死」を見届けてきた。
なぜ子孫を残す役目を終えたら、「がん死」がお勧めなのか。
自分の死に時を自分で決めることを提案した、画期的な書。