なんとなく、ホッとする映画です。
360°カメラも特別に凄いものじゃないですし、それを撮るというのも、本人たちにとってはスペシャルなイベントでも、傍から見たら、別にそれほどでもないイベント。その中の人間ドラマというのは、ある意味、超リアルで、親近感がわく気がしました。
学生時代、夢中になった何かがある人の心には刺さりやすいと思います。
高校写真部の内藤宏伸(高杉真宙)は引っ込み思案がたたり、部長の三好奈々恵(松本穂香)に怒られるばかり。人物写真をテーマにした写真品評会も人を撮るのが苦手な宏伸にとっては苦痛でしかなかった。しかし、高校最後の夏休みのある日、宏伸は従姉の温子(武田梨奈)が店長をしているリサイクルショップで今まで見たことがない大きなカメラを見つける。カメラの使い方がわからない宏伸は温子の勧めで近所の写真館の店主・宮本(吉沢 悠)を訪ね、このカメラは360度長い写真が撮れるよう改造された世にも珍しいパノラマカメラだということが判明する。宮下に使い方を教えてもらい、宏伸はパノラマカメラで最初の360度写真を撮影する...