いま、最も勝率の高い戦法は、対嬉野流の端角棒銀です。これは、西村駿さんとKENTOさんのおかげなんで、まとめてみました。

意外なことに、嬉野流の勝率だけ7割5分ぐらいと、私にしては異常に高いんですよね。

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それは、以下のサイトで、対策を学んだから。

とある将棋好きの戯言

端角棒銀が本になりました! https://www.amazon.co.jp/%E5%AC%89%E9%87%8E%E6…

そして、KENTOを使って研究したから。

『最新鋭の将棋AIを、だれでも、どこでも』ブラウザで動く将棋のソフト検討アプリです。…

ちなみに、現時点でKENTOの環境は以下の通り。インストールしないで水匠を使えるのは嬉しいです。

Version: 2.7.11 (2021-08-10)
Engine: YO6.00 + 水匠4 + 700T-shock-book
Environment: AWS Lambda (1024 ~ 3008 MB Memory)
Contact: @shogi_kento

 

前置きはさておき、記事は以下の通りです。気が向けば、随時、アップデートします。


嬉野流対策 – 端角棒銀戦法

ひろ吉
嬉野流、ウザいですよね。▲7九に角が下がったのを見た瞬間から、イヤな気持ちになっていました。この対策を知るまでは。
通りすがり
うれしのりゅう?
ひろ吉
奇襲戦法の一種ですね。角と銀が斜めに出てきて、攻めまくられちゃうやつ。

嬉野流は将棋の戦法の一つ。アマ強豪の嬉野宏明が開発し、元奨励会三段の天野貴元が独自の研究を加えて棋書にしたことで将棋ファンの間で広く知られるようになった。
初手6八銀から前例のない力戦に持ち込むことが最大の狙いであり、一般的には奇襲戦法に分類されることが多い。しかしながら奇襲を防がれても互角に戦える点が、鬼殺し等の従来の奇襲戦法とは大きく性質を異にする。
先後を問わず使え、相手が居飛車だろうが振り飛車だろうが柔軟に対応できるのも他の奇襲戦法にはない強みである。

 

ひろ吉
じゃあ、その対策を見ていきましょう。便宜上、図は上下が逆になっています。

1 6八銀(79)
2 8四歩(83)
3 7九角(88)
4 8五歩(84)
5 7八金(69)
6 7二銀(71)
7 5六歩(57)
8 1四歩(13)→AIは△3四歩を推奨
9 5七銀(68)
10 1三角(22)→AIは△3二金を推奨

ひろ吉
AIの評価値は[-34]と互角。ここから攻め潰しましょう。
通りすがり
そんなかんたんにいくかなぁ

11 4八銀(39)→あくまでも、▲6六銀と上がるのは角交換で後手有利だろうという暗黙の了解のもと、先に▲4八銀としていますが、角交換する気満々なら、先に▲6九玉と寄っておくのもありですね。

参考までに、▲6九玉△8三銀▲6六銀だと、
△7九角成▲同玉△7四銀で左図のようになり、棒銀が受からずに後手優勢とのことです。ただし、AIの評価値は[-225]でまだまだです。

ここで▲2六歩などとしていると△7五銀があるので▲4八銀と防ぎ、以下、△8六歩▲同歩△同飛▲8八歩と定番の「土下座の歩」が出てきて、ここからは乱戦必至。(▲8七歩だと棒銀の攻めが止まらない。)

ひろ吉
結構、しんどいですね。この際、評価値は[+162]になるけど、△1三角と打つのも手かもしれません。
ひろ吉
実際は、先手も角交換は嫌がるので、▲6六銀と角交換しない手順を見ていきましょう。
通りすがり
はーい。

12 8三銀(72)
13 6九王(59)→AIは▲7六歩[+63]を推奨で、▲6九玉は[-228]。▲7六歩を突いたら、もはや嬉野流ではない。
14 8四銀(83)
15 8八金(78)→AIは▲6六銀[-151]を推奨で、▲8八金は[-327]。▲6六銀以下は、△7九角成▲同玉△9五銀▲7五銀△8六歩・・・という感じで進むとのこと。確かに棒銀が捌けて、角交換もできているから有利なんだろうけど、この後の指し手は難しい気がします。
16 7五銀(84)
17 7八王(69)

ひろ吉
「8八金と7八玉」の形は嬉野流が棒銀を受けるときのパターンの1つなので、ここまで来るケースはそれなりに多いという印象です。
ひろ吉
AIの評価値は[-348」で、攻めさえ続けば、なんとなく勝てそうな気がしますね。

18 8六歩(85)→△8六歩と仕掛ければ一本道。
19 8六歩(87)
20 8六銀(75)
21 8七歩打
22 8七銀成(86)→△7五銀と下がるようだと、▲4六歩で評価値が[-76]と互角にまで下がっちゃいます。
23 8七金(88)
24 8六歩打
25 8六金(87)→▲8八金と下がるのは、角が質駒なんで、△5七角成と切って、以下、▲同角△8七銀▲同金△同歩成▲6八玉△7七と▲同桂△8八飛成で、評価値[-833]の優勢(ちなみに△8六金の評価値は[-357])。途中、△8七銀に対して、▲6八玉の早逃げも△8八銀成として、評価値[-1822]の大優勢。
26 8六飛(82)
27 8七歩打
28 8二飛(86)

通りすがり
これからどうするの?
ひろ吉
飛車先を切って、棒銀を捌いたから指しやすい状況ではあるものの、具体的な攻め方が難しいですね。ちなみにAIの評価値は[-323]です。
ひろ吉
ここは、相手玉の端が金がないので、薄いから、端攻めを狙うそうです。

29 2六歩(27)→AIは▲1六歩[-323]を推奨で、▲2六歩は[-420]とやや劣るみたいです。角頭への端攻めは、▲1五歩△同歩▲同香△5七角成▲同角△1五香となって二枚替えで後手有利とのことですが、実際にやられたら、ちょっと嫌ですけど。銀と香での攻めが遅そうで、角打ちうっかりとかありそう。
30 9四歩(93)→AIは△3二銀[-420]を推奨で、△9四歩は[-280]と若干、劣る感じです。ただ、受けずに攻め潰すという方針なので、いいんじゃないかと思います。アマチュアは攻めてれば勝ち、みたいなところもありますから。
31 2五歩(26)
32 9五歩(94)

通りすがり
AIは?
ひろ吉
評価値[-247]で、やや後手指しやすいかな、という感じ

33 3六歩(37)→AI的にはこれが大悪手で▲8八銀[-247]を推奨。えっ、交換した銀を壁銀に打つの、みたいな話ですが、これがいいみたいです。▲3六歩の放置は[-1193]で一発OUTな手でした。ちなみに▲8八玉の顔面受けも△6九金で[-731]、▲7六銀も△7四歩で[-628]なんで、▲8八銀やむなしですかね。
そして、仕掛けられてからは、ある意味で一本道です。
34 9六歩(95)
35 9六歩(97)
36 9八歩打
37 9八香(99)
38 9九金打

ひろ吉
大悪手のおかげで、評価値は[-1370]になり、寄せに失敗しなければ、勝ちが見えて来ました。

39 8八王(78)→この受けはさすがに危険で。AIは▲8六歩[-1370]を推奨しています。とはいえ、▲8八玉も[-1745]だから大差ない気もします。

参考までに▲8六歩だと、
△9八金▲8七銀△8九金▲同玉△7五桂▲7八玉△8七桂成▲同玉△9六香で左図になります。これで優勢と言われてもちょっと微妙な感じですけど。

以下、▲9七歩△8三香▲7六金△9七香不成▲同角△9六歩▲7九角△8八歩▲同角△9七銀▲8五香△8八銀不成▲同玉△8五香▲同歩△9七歩成▲7九玉。
ここまでくれば、勝ちが見えるかもしれませんが、相手のほうが棋力が上の場合、間違いなく逆転されそうな展開です。この攻めをつなげらない気がします。

 

40 8九金(99)→AIは△9六香[-1745]を推奨していますが、この変化は失敗したら逆転されそうで怖いです。ただし、▲同香は△8九金で▲同玉と取れば△8七飛成[-3154]で一気に寄せられるので、▲9七歩と打つしかないということだと、歩一枚得できているということですかね。
41 8九王(88)
42 7五桂打→ここは焦って△8七飛成とすると▲8八銀と粘られて△8六歩で優勢ではあるものの飛車と取られる展開になるので、生きた心地はしないです。
43 7八王(89)
44 8七飛成(82)
45 6八王(78)
46 9八龍(87)
47 8八金打
48 9九龍(98)

通りすがり
ここまでくれば、かてそうだね。
ひろ吉
ミスさえしなければ。評価値も[-3520]と後手勝勢だし。
ひろ吉
ここから後は「ぴよ帝」同士で戦わせてみたよ。
ひろ吉
後手の3勝0敗。▲7八銀と▲7六銀のケースがあったけど、どっちも、後手の圧勝。
通りすがり
AIはなんていってるの?
ひろ吉
こんな感じ。

 

ひろ吉
やっぱり、▲8八銀と打たなかったのが致命的。
ひろ吉
そして、角交換して、何がなんだかわからない乱戦で戦うか、▲4六歩で角道を遮断するかの二択じゃないですかね。どちらも、嬉野流という奇襲を使った最初の目的とは違うでしょうが。
ひろ吉
試しに、33手目に▲8八銀を打ってから、「ぴよ帝」対決したら、後手が0勝3敗でした!
通りすがり
おいっ!

以上です。

次に勝率が高いのは、早繰り銀なんですけど、早繰り銀は奥が深すぎてというか、変化が膨大なので、ちょっとまとめ切るのが大変なんで、別の戦法に先に取り組もうかと思います。

  ひろ吉のおまけシリーズ 「将棋の上達」編

ひろ吉
強くなるために、私がお薦めするの本やアプリは、以下の3点です。参考にしてください。
通りすがり
たいしてつよくないくせに、えらそうに・・・
極限早繰り銀
5

数ある戦法の中で、私が採用して、最も勝率が高い戦法です。角交換をしてから、角を打って、2筋と8筋を攻めるという非常に単純な狙いなので、アマチュア向きじゃないでしょうか。王様も右から攻められれば上に、上から攻められれば下に、と意外に広くて、つかまりにくいです。

※詳細はこちら

逃れ将棋
5

強くなるために、詰将棋ってやると思いますし、効果もあると思いますが、実戦では、自玉の詰みを見落として頓死してしまって、悔しいことが多い気がします。そうならないためにも、どう逃げれば詰まないのかを読み切る訓練をするのに適した本です。

※詳細はこちら

駒サプリ
5

詰将棋は終盤力UPに必要ですが、伊藤看寿の「将棋図巧」のような難問を解いても意味がないです。少なくてもアマチュアが、強くなるために解く意味はないです。もっと、簡単なものを素早く解く訓練が必要なはずです。そういうときに最適なアプリが駒サプリです。

※詳細はこちら

通りすがり
そんなことより、はやくけっかをみたいところですね。