子どもが意味がわかるようになったら、一緒に見たい映画です。正論を何回も繰り返すよりも、はるかに心に訴えるものがあります。でも、本当にショッキングだったのは、自分自身が「ブルーノ、助かれ」と思ってしまったことです。本来なら、全員助かれと思うのが正しいのですが、史実もあり、他の人たちは死ぬ運命だと無意識に思ってしまいました。意識しないところに差別の心は宿っているんだと少し反省しました。
第二次世界大戦下のドイツで、ナチス将校の父の昇進により一家で殺風景な田舎に引っ越してきた8歳のブルーノ。退屈なあまり、母から立ち入りを禁じられていた裏庭から奥の森へと探検に出たブルーノは、フェンスの向こう側に住む同い年のシュムールと出会う。彼との友情が、やがて自分の運命を大きく変えてしまうとは知らずに・・・。
マーク・ハーマン監督が、ジョン・ボインのベストセラー小説をもとに、2人の少年の純粋無垢な視点からホロコーストの悲劇を描いた、心を揺さぶる感動作。