- 2023/06/08
騙し絵の牙、テンポも良くて、ストーリーも練られているし、主人公への感情移入もしやすく、完成度の高い映画でした。
最初のころ、速水編集長に共感しかないです。面白いことをやり続けようというメッセージは、日頃から私自身……
強盗に入った若者たちの現実味のなさとか、屋敷のセキュリティシステムとか完全にありえないと思いました。
とある豪邸に押し入った強盗たちが家族を人質に立てこもった。だがこの豪邸の主が悪の組織に関わっていたからサア大変。かつて敏腕交渉人として活躍してきたジェフ・タリーは、その組織に自分の家族を人質にとられて、代わりに協力を依頼されることに……。
原作はAMAZON.COMで2001年ベスト・スリラーに選ばれたロバート・クレイスの傑作ベストセラー。それに惚れ込んだブルース・ウィリス自らが映画化権を獲得したというだけあって、窮地に立たされ、両方の事件に命を張る混乱するジェフ役を熱演。アクション・ヒーローとして培ってきたイメージと影を背負った男の苦味という、ウィリス自身が持つ魅力を最大限に活かしたのも見事だ。実はちょっと強引な展開もあるのだが、計算され尽くした演出がそれを違和感なく感じさせるあたりも拍手モノ。(横森文)