サイン、結末に違和感をおぼえるものの、怖さの伝わる映画でした

サイン、結末に違和感をおぼえるものの、怖さの伝わる映画でした
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「信仰」云々にスポットライトを当ててしまうと、陳腐な感じは否めませんが、何が出てくるんだろうという不気味な怖さがありました。

アンブレイカブルよりは数段、良かったです。

http://kichijoji.topteam.jp/wp/archives/1842

ただ、奥さんの交通事故を時間を並行させて表現する意図はあまりよくわかりませんでした。

『シックス・センス』 『アンブレイカブル』のM・ナイト・シャマラン監督の長編第3作。元牧師のグラハム(メル・ギブソン)は、半年前に妻を不幸な事故で亡くしてから一切の信仰を捨てた。今は幼い子ども2人と、マイナーリーグのスター選手だった弟メリル(ホアキン・フェニックス)と暮らしている。ある日、彼のトウモロコシ畑にミステリーサークルが出現したことをきっかけに、不可解な出来事が次々に起こりはじめる。やがて、恐ろしい事件を経て、全ての“サイン(兆候)”の意味が明らかに…。

超自然的な題材を巧みに展開して、観客の興味を持続するその「ウマさ」は相変わらず。敢えてケレン味を排した演出で、淡々と忍び寄る「何か」の怖さが伝わってくる。我慢強く張った伏線がキレイに機能するクライマックスでは、ドラマとしての盛り上がりがテーマに直結していて見事だ(前2作では、良くも悪くも強すぎる「オチ」ゆえに、逆に伝わりにくくなっていた部分もあった)。

波打つガラス越しの風景など、映画的な愉悦を与える映像も、前2作同様、冴えている。ギブソン、フェニックスの両人も絶妙な存在感。監督自身が非常に重要な役どころで出演しているのはご愛嬌か。(安川正吾)