- 2019/03/24
この世界の片隅に、何と言うことのない日常を描いているだけなのですが、それが戦争の酷さを際立たたせています。
あまり期待していなかったのですが、想像以上に良かったです。 戦争反対とか叫ぶよりも、この映画を見たほ……
久しぶりにサスペンス系の小説を読みました。なかなか面白いです。
作者の中山七里は、どんでんがえしの帝王らしいので、何かあるとは思っていたものの、予想できませんでした。
冷静に考えれば、ストーリー的には、所謂2時間ドラマに近いものがあるのですが、餓死する人の描写と、容疑者の臨場感に引き込まれました。
誰の目線で物語を語るかというところも上手でした。もう一気に読んじゃいました。
あとは、善人ってなんだろうという哲学的なことや、福祉や災害後のケアなどの社会問題も考えることができて、深みもあり、完成度が高い小説だと思いました。
いやあ、それにしても、kindleのUnlimited、いいですね。
仙台市の福祉保健事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。三雲は公私ともに人格者として知られ怨恨が理由とは考えにくい。一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。三雲の死体発見から遡ること数日、一人の模範囚が出所していた。男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か?なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか?罪と罰、正義が交錯した先に導き出されるのは、切なすぎる真実―。