大平武洋六段のZONEのエピソードが凄すぎ。そんなに早指しが強いということは、本当ならタイトルを取ってもおかしくない逸材な気がします。

大平武洋六段のZONEのエピソードが凄すぎ。そんなに早指しが強いということは、本当ならタイトルを取ってもおかしくない逸材な気がします。

昇級者決定の一番で、ノータイムというのも、ありえないでしょ。

でも、あの解説の手の見える尋常じゃない速さは、早指しの才能だと思います。来年のAbemaトーナメントは、解説じゃなくて選手として出場したほうがいい気がします。フィッシャールールに最も合っている棋士じゃないかと思います。誰かドラフトで選んであげて。

 

大平武洋の早指し伝説で最も有名なのが、ZONEの解散コンサートに行くために持ち時間を1分も使わずに勝った話です。

大平はZONEの大ファンで、メンバーの中でもMAIKOさんの大ファンなんです。将棋の成績が不振だったときに「ZONEのMAIKOが芸能界を引退したら俺も棋士をやめる」と宣言するほどでした。当時、ZONEが解散することになって、大平は2~3日間、家から一歩も外に出られないぐらいのショックを受けたそうです。

そして、ZONEの解散コンサートには絶対に行こうと思っていたのに、解散コンサートの日に不運にも対局が組まれている。「これはもうベストを尽くすしかない」と迎えた対局当日。

対戦相手は児玉孝一七段(当時)
持ち時間5時間の竜王戦6組の昇級者決定戦の一回戦でした。

戦型は相居飛車のよく見ない形になり、お互いほぼ居玉のまま開戦。この時の大平四段はZONEの解散コンサートに行きたい一心でノータイム指し。そして92手で大平四段の勝利となりました。

消費時間は大平0分、児玉27分
終局時刻は午前10時52分

こうやって見ると児玉先生も気を使ったのか、あまり時間を使われていませんね。
コンサートに間に合ったのは児玉七段のおかげかもしれません。

終局後はZONEのコンサートのことがあるので、もちろん感想戦はしなかったそうです。対局場の関西将棋会館(大阪)から大平先生は急いで空港に行き、午後1時の飛行機に乗って、東京へ。そして、午後6時30分からのZONEの解散コンサートに間に合うという偉業を成し遂げました。

この持ち時間を1分も使わずに勝ったのは伝説になっています。

ちなみにその後、全国各地で行われたZONEの解散コンサート全てに行った大平先生でした。

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・・・それにしても、ZONEって、あまり記憶にないんですよね。