私は真実が知りたい、良い本だとは思うのですが、サブタイトルの夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ、には切り込んでない気がしました。

私は真実が知りたい、良い本だとは思うのですが、サブタイトルの夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ、には切り込んでない気がしました。

森友の改ざん問題って、関係者みんな共犯だと思います。ただ、情報を断片的にしか教えられないスパイと同じで、みんな断片的な責任しか持たないようにして、ある意味リスクヘッジしている構造なんじゃないでしょうか。

その中で、ウィーケストリンク、つまり、一番、ピュアだった赤木さんが命を絶つことになってしまったという悲劇なんじゃないかと思っています。

実際には、森友と同じようなことは、日本全国どこでも起きていることなんだと思います。

 

というような本質的な切り込みがあるのかなと思っていたら、ひたすら、赤木さんと相澤さん、および、関係者たちとのやりとりばかり。

関係者を問い詰めても、本人たちは共犯としての罪の意識はあっても、責任は断片だから、歯切れのよい回答なんて来るわけないのに、記者根性で問い詰めてみる。臨場感はあるけど、何ら解決には向かわない感じです。

私なら、手記を最初に載せて、それに対しての解説と、それにまつわる苦々しいエピソードを添える、そして、最後に、これは構造的な犯罪であるという話をするという構成にします。それが良いかどうかはわかりませんが。

 

「私の雇用主は国民です」と語っていた実直な公務員が、なぜ死を選ばなければならなかったのか?

森友事件の渦中で、総理夫人らの名を隠蔽するために公文書の改ざんを命じられた近畿財務職員・赤木俊夫さん。懊悩の末、2018年3月、自ら命を絶った。享年54。

「財務省が真実に反する虚偽の答弁を貫いている」「最後は下部がしっぽを切られる」
赤木さんが遺した痛切な手記が、その死から2年たった今年3月、週刊文春で公開され、53万部が完売するなど大きな反響を呼んだ。

手記の公開を決意した妻の赤木雅子さんは、真実を明らかにするために国と佐川元財務省理財局長を提訴。さらに事件の再調査を求めて署名活動を行った。集った署名は35万を越え、事件解明に多くの国民が賛同していることが明らかとなっている。森友事件は、終わっていないのだ。

本書は、赤木雅子さんが国を提訴、トッちゃん(俊夫さん)の手記の公開へと至るまでの迷い、怒り、葛藤を率直に綴った「手記」と、事件を発覚当初から追い続けてきたジャーナリスト・相澤冬樹による「同時進行ドキュメント」で成り立っている。そこで明らかになってきたのは、遺族の思いを無視する安倍政権・財務省の隠蔽体質、そして改ざんに関わった職員らが軒並み出世しているという驚くべき事実だった。

巻末に赤木俊夫さんが遺した手記も全文収録。

(目次)
序章 トッちゃんの本を出すわけ
第1章 トッちゃんが遺した「手記」
第2章 トッちゃんと私
第3章 トッちゃんが壊れていく
第4章 上司の約束は何一つ守られなかった
第5章 信じていた同期の裏切り
第6章 一通のメールが事態を動かした
第7章 親しくなったり反発したり
第8章 運命を変えた弁護士の一言
第9章 提訴と手記公表 特ダネ掲載の舞台裏
第10章 池田さんが告白「八億円値引きに問題ある」
第11章 トッちゃんを食い物にした上司は全員「異例の出世」
第12章 安倍首相「辞める」答弁は改ざんと「関係あった」
第13章 昭恵さんと籠池夫妻「3ショット」写真の話は本当だった
第14章 昭恵さんからLINEが来た! けど……
終章 あの頃のトッちゃんに言ってあげたいこと
赤木俊夫さんが遺した「手記」全文

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