えー、こんなでっちあげ、あるの?
とエンターテイメントとして見ていたのだけど、実話ベースとなると、世間の風潮の怖さを感じて、ちょっと怖くなっちゃいました。ドン引き。
そういうシチュエーションになりそうな予兆もないんだけど、自分も気を付けないといけないなぁ、と思いました。
でも、綾野剛も最初に安易に認めるのが良くないです。あと、私なら校長と教頭は訴えます。
そして、550人の弁護団は、永遠に晒し続けます。売名行為で名を連ねている人が多いんでしょ。だったら、それに失敗したら報いを受けるべきですよね。

あらすじ(ネタバレあり)
2003年。小学校教諭・薮下誠一は、担任する児童への体罰(というより“いじめ”に近いとされる内容)を、保護者・氷室律子から告発されます。教育委員会は日本で初めて「教師による生徒へのいじめ」と認定し、話は一気に燃え上がる。
ここに週刊誌記者・鳴海が食いつき、薮下を実名で煽り立てる記事を出します。世論は「史上最悪の殺人教師」へ一直線。薮下は誹謗中傷、職場の“保身ムーブ”、停職処分へと追い込まれ、日常が崩壊していきます。
一方、律子側は“550人の大弁護団”を組み、前代未聞の民事訴訟に発展。誰もが律子側の勝利を確信する空気の中、法廷で薮下は 「すべて事実無根の“でっちあげ”」 と全面否認します。ここから物語の核が「教師がやった/やってない」だけでなく、
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教育現場が“炎上”にどう対応するか
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メディアがどう“物語”を作るか
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正義がどう暴走するか
に移っていき、法廷パートで“証言の矛盾”や“乗せられた人たちの責任”が剥がされていく――という構造です。
※原作は福田ますみのルポ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』で、実在の事件がベースです。
世間一般の反応(ざっくり)
反応は割れますが、割れ方はだいたいこの2軸です。
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「胸が苦しいが見応えがある」「考えさせられる」
教育現場の対応の難しさ、報道の怖さ、集団の空気が人を壊す描写が評価されやすい。 -
「誰が悪なのかで受け取りが変わる」
教師/管理職/教育委員会/記者/保護者/世論…“悪”の置き場が観客によって動くタイプ、という声が出ています。
レビュー投稿が集まっている場として、Filmarksや映画.comに大量の感想があり、作品が“議論型”として消費されているのも特徴です。
私の評価(率直)
刺さる人には刺さりすぎる映画です。
良い点は、冤罪(あるいは冤罪に近い状況)が生まれるメカニズムを、犯人探しではなく「空気・組織・メディア」の連鎖として見せるところ。いちばん怖いのは“悪人”より 保身で正しいことを放棄する普通の人、という描き方が効きます。
弱点は、見る側の耐性を選ぶこと。胸糞・理不尽・集団リンチ描写が長く感じる人も出る。あと「正義」を信じたい人ほど、観後にメンタルがざらつく。
これが好きな人におすすめの映画
「冤罪/集団心理/報道/組織の保身/法廷でひっくり返る」寄せで。
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『それでもボクはやってない』
冤罪が人生を削るリアル。法と世論の怖さが直球で近い。 -
『リチャード・ジュエル』
“善人”が世論と報道で怪物にされる地獄。 -
『スポットライト 世紀のスクープ』
報道の側の倫理と構造を、静かに重く見せる。 -
『新聞記者』
情報と権力の関係を、現代日本の空気で描く。 -
『偽りなき者』
“疑い”が共同体を壊す速度を描く(めちゃくちゃしんどい系)。

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