その中で繰り広げられるストーリーも必然性が感じられないものばかり。
いったい何が言いたいんだ、この映画は、と思いました。
「世にも奇妙な物語」を見ている感じです。
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とある会社に就職した人形使いのシュワルツは、そのオフィスで、俳優ジョン・マルコヴィッチの頭のなかへ通じる穴を見つける。彼は妻を誘って、その穴で儲けようと企むが…。
人間の「他人になりたい願望」を叶えてくれる本作には、マルコビッチに入って彼を操作する、まるで体感アトラクションのような刺激がある。以前の映画にはなかったもので、そのアイデアには度肝を抜かれるばかりだ。監督はCM&MTV界出身のスパイク・ジョーンズ。CM出身監督は、映像の遊びに走りがちだが、彼はオーソドックスな手法で、摩訶不思議なストーリーに説得力をもたせた。
ジョン・キューザック、キャメロン・ディアスなど役者陣も豪華だ。でもなんといっても本人役で登場するマルコヴィッチが最高だ。自分で自分を演じて、おおいに笑いを誘っている。(斎藤 香)