アイデアのつくり方、当時、こんなことを言ったというのは素晴らしいけど、現代になって、崇めるほどのものではないです。

なぜなら、内容としては、そんなに斬新じゃないから。

先進的な著者の考え方に、世の中がようやく追いついてきたから、いま読むなら、他の本のほうが良いかと思います。

結局、言っていることは、「情報収集し、情報を咀嚼し、考え抜いた後は放置、アイデアの素の誕生、アイデアの検証」という感じ。そりゃあ、そうですよね。

 

この小さくて薄い本は、1939年に大学院の講義で紹介され、1965年の初版が刊行された半世紀の歴史を持つ不朽の名著である。著者のジェームス・W・ヤングは、前書きで次のように述べる。

「このテーマは本来専門の心理学者の手がけるべきものだが、私は心理学者ではない。従って私のこの小論は、人がアイデアと呼んできたものを作り、仕事でくらしをたてる以外に能がなかった人間の個人的な経験談としての価値しかない。」

ヤングは、少年時代から数々の仕事を経験した後、26歳で広告業界に身を投じ、数々の斬新な広告のアイデアで頭角を表したが、42歳という若さで引退している。

本書は、「人はどのようにしてアイデアを手に入れることができるのか」という疑問に正面から答えようとしており、2つの原理を出発点としている。一つ目は、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」。そしてもう一つは、「新しい組み合わせを作り出す才能は事物の関連性を見つけ出す才能に依存する」というものだ。
当たり前のようにも感じるが、原則なのだから当たり前で良いのだろう。

著者はこう論じる。
アイデアは、「材料収集」→「材料の消化」→「孵(ふ)化」→「誕生」→「検証と発展」という過程で作られる、と。

この中では、「孵化」の部分が特徴的だ。つまり、あれこれと情報を加工して思考を巡らせた後で、問題を放り出し、できるだけ問題を心の外に追い出してしまうのである。そして、十分に孵化した時点で、「ふとした瞬間」にあたるアイデアの誕生の時が自然にやってくるのだという。

なるほど、確かに問題にぶち当たって、考えに考え抜いている時には、ちっとも良いアイデアが浮かばない。が、その問題を忘れた頃、何気ない瞬間に不意に「わかった! これだ!」ということを多くの人が何度も経験しているのではないだろうか。

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