青木真也、格闘技スタイルはあまり好きじゃなかったのですが、この本での考え方には自分と共通点が多いと思いました。

青木真也、格闘技スタイルはあまり好きじゃなかったのですが、この本での考え方には自分と共通点が多いと思いました。
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すごくシンプルだけど、本当に思っていることを正直に書いてある本だと思いました。

大雑把にまとめると、「(特に、才能に恵まれていない者が)勝つためには、他人と同じことをするな。」「勝つためには、徹底的に努力しろ。」ということでしょうか。

これらの徹底っぷりがすごいので、一般の人から見ると、青木真也は変人というように見られるんでしょうね。

が、言っていることには一理あると思いますし、私自身にも似た考え方のところはあります。もちろん、ここまで極端な言動を実践すると、うまくいかなかったときの痛手も大きいので、何事もバランスだと思いますけど。
(青木真也だって、チャンピオンになったからいいけども、なれなかったら悲劇だった気がします。)

中学柔道部では補欠だった青木真也が、日本を代表する格闘家になれたのには理由がある。柔道部時代、特異な寝技を繰り返し指導者から見放されても、自分が納得いくことを貫いた。プロになって、ファンや主催者から批判されても、いっさい自分を曲げなかった。大きな結果を出すことは、別に難しいことではない。空気なんか読まずに、一人で狂えばいいだけだ。

異色格闘家・青木真也の哲学。

◆第1章 人間関係を始末する
幸せな人生を生きるために友達はいらない/凡人は群れてはいけない/「なんだ」と難癖をつけられることで、自分の生き方は鍛えられる/自分の考え方が汚されるから、人と食事に行かないetc…

◆第2章 欲望を整理する
足るを知る/大きな達成をした後も淡々と過ごす/欲望が散らかっている人間は、永遠に何も手にすることができないetc…

◆第3章 怒り、妬み、苦しみ、恐れ。負の感情をコントロールする
「負けろ」「死ね」という言葉を自分のエネルギーに変える/結果さえ出せば、他人はいつでも手のひらを返す/「殺される」恐怖との向き合い方/極限の興奮状態にあるときこそ平均台の上にいるような臆病さを持つetc…

◆第4章 一人で生きていくためのサバイバル能力の養い方
不安定に飛び込む/自分に値札をつける/負けを転がす/大衆と添い寝するetc…

◆第5章 他人の「幸せ」に乗らない
夢を軽々しく口にするのは詐欺と同じである/皆にとって価値のあるものが自分にとっても価値があるとは限らない/一度しかない人生で、世間的な「幸せ」に惑わされている時間はないetc…

まず、共感したのは、「人と群れるな」と「食事も断る」です。私自身もビジネスに関してはある程度、実践しています。会社の飲み会は、お客様との会食で目的が明確なものや仕事上の意識合わせをするため直属の上司との飲みなどを除いて、基本的に断っています。だって、時間の無駄だし、そんなに話をしたくないですから。

そして、「足るを知る」も共感できます。欲望をコントロールするには、相対基準でなく、絶対基準で価値判断をすることがポイントだと思います。例えば、結構、お金を稼いでいて、それなりの生活している場合、その状態で満足するのが絶対基準で、周りのもっと稼いでいる人を見て満足できないのが相対基準です。比較すれば、上には上がいるので、足るを知ることは難しいです。

その他、「結果を出せば人は手のひらを返す」「平均台の上にいるような臆病さを持つ」などもしっくりきました。

 

 

ところで、青木真也と言えば、自演乙戦。1Rの逃げ方は、プロフェッショナルなんだろうけど、観客の目をもう少し意識しても良かったかもしれませんね。2Rで秒殺して、中指立てるのが、最も青木選手らしかったのでしょう。勝ったとしても、彼の格闘スタイルが好きになるわけじゃないですが。

いずれにしても、平均台の上にいる臆病さを失ってしまったんでしょうね。