万引き家族、すごく重くていい映画。単純に、貧しいけれども助け合って生きているのを礼賛するわけじゃないところがリアルでいいです。

血のつながった家族と離れて、一緒に暮らしている人たちは、一見して助け合い、結束しているように見えるけど、実は、お金などでつながっているだけだったりして、脆い絆です。

だからと言って、血のつながりも、脆い絆で、いったい人間って、どういう絆に依存して生きていくべきなんだろう、と考えさせられる映画です。

とくかく、重い映画です。そして、良い映画だと思います。

 

高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平屋に、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。彼らの目当ては、この家の持ち主である祖母の初枝の年金だ。それで足りないものは、万引きでまかなっていた。社会という海の、底を這うように暮らす家族だが、なぜかいつも笑いが絶えず、口は悪いが仲よく暮らしていた。そんな冬のある日、治と祥太は、近隣の団地の廊下で震えていた幼いゆりを見かねて家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく──。

 

是枝監督の映画っていいですね。そして、父になるも良かったですし。下手にハッピーエンドにしない、リアルでちょっと考えさせるところがいいと思います。

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