直感と論理をつなぐ思考法、最初の世界地図の説明については、納得感があったけど、個々の手法は微妙でした。

直感と論理をつなぐ思考法、最初の世界地図の説明については、納得感があったけど、個々の手法は微妙でした。
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デザイン思考について、いつも主張していることですが、やっぱり、センスのある人には叶わない、と思うんですよね。

もちろん、センスを磨くために、やるべきことはあると思うし、努力でセンスを獲得した人もいると思うけど、ちょっとしたやり方を真似て、素晴らしいアイデアが出るとは思えません。

参考までに最初の世界地図は、以下の4つの世界です。

  • 【カイゼン思考】PDCAによる効率化。計画→実行→検証→カイゼン
  • 【戦略思考】論理に基づき勝利を追求。目標設定→資源棚卸→選択集中→検証
  • 【デザイン思考】創造的問題解決。課題設定→共感→発想→プロトタイプ
  • 【ビジョン思考】妄想を駆動力にして創造。妄想→知覚→組換→表現。ちなみに本書のキーワードになっているのがビジョン思考。

 

▼岡田武史氏(FC今治オーナー・元サッカー日本代表監督)
「夢を語れば無形資産が集まり、それが有形資産を動かす。
本書は『変化』だ『成長』だと振り回されている現代人の目を覚まさせてくれる啓示書だ」

▼入山章栄氏(早稲田大学ビジネススクール准教授)
「経営学でも重視される『直感力』『ビジョン創出力』は、じつはセンスではなく鍛えられる!その手法をここまで体系的に紹介した本は、間違いなく世界初だ! 」

「論理に裏打ちされた戦略があってこそ、成功にたどりつける」
――これがかつてのビジネスの常識だった。
しかし「他者モードの戦略」は、いたるところで機能不全を起こしつつある。

その背後で、いま、マーケットに強烈なインパクトを与えているのは、「根拠のない直感・思い込み」「人に理解できない感性・ビジョン」を見事に手なずけた人たちだ。

他方、世の中には、「感性=天賦のもの」であり、「センスのいい人には勝てない」という思い込みがある。
戦略デザインファームを運営し、数々のイノベーション創出に携わってきた著者は、これを正面から否定する。

「開成→東大法→外資系マーケ」という典型的な「左脳型キャリア」を歩んできた佐宗氏だが、本書では、米国の一流デザインスクールでの学びを、より一般的な実践メソッドに落とし込んだ。

彼の提唱する「ビジョン思考(Vision Thinking)」の強みは、必ず「アウトプット」が得られることだ。

「妄想→知覚→組替→表現」の4段階サイクルを回せば、誰でも具体的な成果を手に入れられる!

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目次:

はじめに 「単なる妄想」と「価値あるアイデア」のあいだ

第1章 「直感と論理」をめぐる世界の地図
・「カイゼンの民」に迫りくる自動化とVUCAの脅威
・デザイン思考の3つのシンプルな本質
・4つの思考サイクルの違い――ビジョン思考とは? …など

第2章 最も人間らしく考える
・人が「自分らしい思考」を喪失する4つの原因
・「余白づくり」がすべての起点になる
・「頭」で考えていては淘汰される。「手」で考えるには? …など

第3章 すべては「妄想」からはじまる
・根拠なき大風呂敷を嫌う「前年比至上主義」―イシューとビジョン
・「10%成長」よりも「10倍成長」を考える―ムーンショット
・「感情アウトプット」するモーニング・ジャーナリング
・創造の「テンション」を引き出す―魔法の問いかけ …など

第4章 世界を複雑なまま「知覚」せよ
・知覚力を磨くには?―頭を「タコツボ化」させない方法
・「手さぐり上手」が生き残る―センス・メイキング理論
・妄想を1枚の絵にする「ビジョン・スケッチ」
・モード切り替え力を高める「クラウドハント」の技法 …など

第5章 凡庸さを克服する「組替」の技法
・最初は「つまらない妄想」からはじめたほうがいい
・「箇条書き」はアイデアを固定してしまう
・「組替力」を飛躍的に高める「可動式メモ術」
・「アナロジー的な認知」を促す3つのチェックポイント …など

第6章 「表現」しなきゃ思考じゃない!
・イタレーション(反復)が「手で考える」のカギ
・早めの失敗は儲けもの―「鳥の目」と「虫の目」
・「手で考える」を邪魔するもの―表現の余白づくり1
・記憶力と創造性が高まる「ビジュアルメモ」 …など

終章 「妄想」が世界を変える?
・改めて問う、なぜ「自分モード」からはじめるのか?
・アーティストの成長に見る「妄想を具体化する技術」の磨き方
・妄想を「社会の文脈」から問い直してみる―真・善・美

おわりに 夢が無形資産を動かす時代