でも、小説はダメなんですよね、理屈っぽいから。結局、面白くなくなっちゃう。
それはそうと、この話、最初から最後まで、響の応援しっぱなしで、かなり肩入れして見ていました。
こんなこと言うと、コンプライアンス的にどうなの、というクソみたいな奴がいるけど、響の暴力は痛快でした。ガンガンやって欲しい。
自分の近くにも、こういう人がいたらいいのになぁ、と思います。大人になると、多くの人はつまらなくなってしまうんで、退屈なんですよね。
予告動画に、芥川龍之介の侏儒の言葉から、「天才とは僅かに我我と一歩を隔てたもののことである。」を引用しているところが、また素敵です。
ちなみに、その後は、「同時代は常にこの一歩の千里であることを理解しない。後代は又この千里の一歩であることに盲目である。同時代はその為に天才を殺した。後代は又その為に天才の前に香を焚いている。」と続きます。
出版不況の文学界に突如現れた天才少女、『響』。15歳の彼女の小説は、圧倒的かつ絶対的な才能を感じさせるもので、文学の世界に革命を起こす力を持っていた。文芸誌「木蓮」編集者の花井ふみとの出会いを経て、響は一躍世の脚光を浴びることとなる。しかし、響は、普通じゃない。彼女は自分の信じる生き方を絶対曲げない。世間の常識に囚われ、建前をかざして生きる人々の誤魔化しを許すことができない。響がとる行動は、過去の栄光にすがる有名作家、スクープの欲だけで動く記者、生きることに挫折した売れない小説家など、様々な人に計り知れない影響を与え、彼らの価値観をも変え始める。一方、響の執筆した処女作は、日本を代表する文学賞、直木賞・芥川賞のダブルノミネートという歴史的快挙にまで発展していく。