ゆれる、最初はまどろっこしいと思ったけど、実はかなり深い、素晴らしい映画でした。

ゆれる、最初はまどろっこしいと思ったけど、実はかなり深い、素晴らしい映画でした。

すごくいい。

最初、ちんたらしているな、と思ってしまって自分に反省。

思わせぶりな映像も、徐々に引き込まれていく、いぶし銀的な感じでいい。

内容としては、サスペンスではなく、ヒューマン。

対照的な兄と弟の葛藤が、すごくよく描かれている。

周りからはそうは見られないかもしれないけど、兄と非常に似た性質を持つ私にとっては、もう他人事とは思えない映画でした。

香川照之、バンザイ。

http://www.amazon.co.jp/dp/B000KIX658

オダギリジョーが演じる弟の猛は、故郷を離れ、東京でカメラマンとして成功。一方、香川照之の兄・稔は実家のガソリンスタンドを継いでいる。母の一周忌に帰った猛だが、稔、幼なじみの智恵子と出かけた渓谷で、智恵子が吊り橋から転落死してしまう。殺人容疑をかけられた兄と、彼の無実を信じる弟の関係が、ときにスリリングに、ときに不可解に、さらに衝撃と感動を行き来し、タイトルが示すように“ゆれながら”展開する骨太なドラマだ。

   都会に出た者と、田舎に残る者。性格も違う兄と弟。映画は対照的な立場を鮮やかに描きだす。西川美和監督は、微妙なセリフで男ふたりの複雑な内面を表現し、観る者のイマジネーションをかき立てまくる。背中の演技で心情を伝える香川照之もすばらしいが、兄に対する負い目と苛立ちの両方をみせるオダギリジョーは、彼のキャリアのなかで最高の演技と言っていいだろう。あのとき吊り橋で、何が起こったのか? その真実も含め、さまざまな余韻を残すラストシーンは目に焼き付いて離れない。兄弟を持つ人ならば多かれ少なかれ、ここに描かれる確執に共感してしまうはず。家族の関係も、そして人生も、一筋縄ではいかないのだと教えてくれる名編だ。(斉藤博昭)

あと、とっても参考になるレビューは下記です。

http://buta-neko.net/blog/archives/2007/02/post_1083.html