- 2015/06/13
ミルキー杉山は、子どもには鉄板の本ですね。長男も長女と同じで、集中して読んでいます。
おとなしいから、いつもミルキー杉山を読んでいて欲しいぐらい。そういえば、昔、長女も喜んで読んでいまし……
ストーリーとしては現実味はないのですが、どうなるんだろうという気持ちで、引き込まれていきました。
お金を隠し持っているのをばれないようにしようというのが伝わってきて、自分が映画の中に入っているように、「えー、そりゃあ、ないでしょ。うまくいかないよ。」などと思いながら観ました。
最終的にはお兄さんがまともだったというのも、意外でしたが、良かったです。
雪山で墜落したセスナを発見した、ハンクと兄のジェイコブ、そして彼の悪友ルー。そのセスナには現金400万ドルがあった。3人がその金を着服しようとしたときから、彼らの人生の歯車は狂い、殺人事件にまで発展していく…。
スコット・スミスの同名ミステリーを、サム・ライミ監督が映画化した。平凡だが幸せに暮らしていた普通の人間が、大金に夢を託したとたん、指の隙間からその幸せがポロポロとこぼれ落ちていく。欲望が人間をジワジワとむしばむ様子を、ショック描写ナシでじっくり丁寧に映しだし、いつまでも胸に恐怖の余韻が残る映画に仕あがっている。
役者では、とろい兄を演じるビリー・ボブ・ソーントンが秀逸だ。できる弟にコンプレックスをもつ寂しい独身男を、胸が締めつけられるような熱演で見せてくれる。(斎藤 香)