- 2015/03/01
長女が国語の問題文の続きが読みたいと言った本シリーズ第X弾。初恋日和。最近は色気づいてきたのでしょうか。
今でもそうですが、幼さ満載の長女がそういうことに興味を持ってきたのですね。良いことなんですけど、何と……
理論上はその通りだと思いますが、実際に道場での子どもたちの態度を見ていると、果たしてそうかなと思う子もいます。すごく立派な子も、もちろん、多いですけど。
将棋の実体験が、努力する土台を作り上げる
将棋から学んだことや実体験が、その人の人生の糧になり、生き方の背骨になります。私は将棋のスキル以上に、こうした学びこそが大切だと、子供たちに伝えていきたいと思っています。勉強だって、部屋の片付けだって、親や先生が見ているから、あるいは「やりなさい」と言われるからやるのではなく、誰も見ていなくてもやる。見ている人が誰もいないところでもちゃんと一人で地道に努力する。そういう子供になって欲しいと切に願っています。
ひとつ、思うのは、詰将棋は宮本算数のパズルと同じようなもんじゃないかと思います。考え続ける脳みその力をつけているんですよね。実際、大人になると、長手数の詰将棋は、このスジで詰むんだろうというのはわかるのですが、変化まで読み切るのが面倒になってきちゃいます。
わからない事態に陥ったとき、どう考えていけばいいのか
テストの時残り5分で問題を解かなければならないというとき。問題もまだ残っているし、見直しもしなければいけない。そんなとき、切羽詰まってどうしようどうしようと慌ててしまうもの。しかし秒読み将棋を実体験することで、どうしたらいいのか考えていく力を養うことができるのです。そして、迷いを断ち切りスパッと決断して、一手を指すのです。
人生ではどうしたらいいのか、わからない事態に陥ることがあります。その時にどう対処すべきかの心構えと、ぐっと我慢して考えることの大切さを、秒読み将棋は教えてくれるのです。
一定以上のレベルになると別なのかもしれませんが、最初の頃は決めにいかない、我慢の手が指せるようになると、勝率が上がるように思います。「もさっ」とした手が意外に有効です。人工知能同士で将棋を指させると、人間同士より平均して長手数になるということを聞いたことがありますが、もしかしたら、示唆に富んでいるのかもしれません。