ピーターの法則、とても含蓄のある、いい本ですね。サラリーマン必読の書だと思います。

簡単に言うと、能力主義の組織において、あるポジションで有能な人が、上のポジションへと出世し、無能な人は、そのポジションにとどまる。上のポジションに上がった人のうち、有能な人がさらに上のポジションに上がり、そうでない人は上のポジションで無能な人として残る。これを繰り返していくと、十分な時間が経てば、どのポジションでも無能な人で溢れるという話。

隠された真実を身もふたもなく暴くユーモア社会学の奇書にして、組織で生き残るための知恵を説く人生のバイブル。
「組織において人はおのおのその無能レベルまで昇進する」。ということは、「組織はいつかすべて無能な人々の集団となる」。だから、賢いはずの人々の集団が考えられないようなヘマをしでかす。無能レベルの手前で踏みとどまろう。そうすれば誰もが有能でいられる。世に「法則」は多いが、「ピーターの法則」ほど鋭い法則はない。

えー、じゃあ、そうならないためにはどうするの、という話。

1つは外資系コンサルファームのように「UP or OUT」です。昇進できなきゃ辞めちまえ、という乱暴な話。無能になった時点で、さようなら、という厳しい世界です。でも、会社に無能な人は少ないです。

雇用は守らねば、というのであれば、「UP or DOWN」というのはどうでしょう。降格というのをネガティブにとらえなければ、そして、給与もそこまでドラスティックに下がらなければ、ありえるかもしれません。体面を気にしがちな日本人には難しいかもしれません。

となると、「UP」の条件を見直すというのが、一番現実的な気がします。そのポジションで能力がある、もしくは、成果を出したことで昇進させるのではなく、上のポジションで無能化しないかを見極めるということです。でも、その見極めは難しい面もあるでしょう。私は、西郷隆盛の「功ある者には禄を与えよ、徳ある者には地位を与えよ」というのが1つの解じゃないかと思っています。

要するに、能力主義はやめて、人柄主義にしなさい、っていう主張です。