大切なお子さまに、中学受験をさせようかどうか、お迷いではありませんか?という四谷大塚からのメールに違和感を覚えました。

大切なお子さまに、中学受験をさせようかどうか、お迷いではありませんか?という四谷大塚からのメールに違和感を覚えました。

統一テストを受けて以来、四谷大塚からメルマガが定期的に届きます。普段は、即ゴミ箱行きなのですが、タイトルに釣られて、読みました。

中学受験をする・しないは、ご家庭の方針でお決めになればよいことだと思いますが、多くのご家庭で中学受験をするのは、やはり大事なお子さまの将来を考えてのことのようです。

というのも、日本はまだまだ学歴社会。有名大学→上場企業というような構図がまだまだはびこっています。
そして、首都圏の有名大学の合格者の多くが、首都圏の私立中学校から輩出されているのが現実です。
特に東京都では、都立高校の凋落が著しく、有名大学に進学するなら一浪、二浪が当たり前なんてことも。

それだけではありません。

私立は高い学費を納めるだけのことはあって、次のようなメリットが考えられます。
1.授業のレベルの高さ
2.英語や数学の授業時間の多さ
3.充実した学校の設備や、高校受験がないことで多感な思春期を謳歌できる
高いレベルの授業や多い授業時間が、大学合格に有利にはたらくのです。

ツッコミどころ満載。

まず、「有名大学→上場企業という構図がまだはびこっている」というのは確かにありますが、傾向としては、この構図が崩れているとはっきり言えますし、今の子どもたちが社会人になることは、より一層、崩れていると思います。

次に、「有名大学に進学するなら一浪、二浪が当たり前」というのも納得感がありません。大学の定員枠と子どもの数の関係からすると、それほど厳しい状況とは思えません。そもそも、社会全体が停滞することのほうが子どもの将来としては不安です。

そして、「私立の授業のレベルが高い」というのも微妙です。私立に行っている子どもたちも学校の授業とは別に予備校に通っているというのは変ですよね。実際、遠い昔の私の経験では、授業のレベルは高かったかもしれないけれども、大学受験対策とは程遠かったですし、そのレベルの高さを享受することはなかったです。

じゃあ、中学受験なんか検討しなきゃいいじゃん、ということになりそうですが、「高校受験がないことで多感な思春期を謳歌できる」というのはその通りで、非常に大きなメリットだと思っています。これは、高校受験がないことというよりも、12歳から17歳という時代の6年間を同じ場所で過ごすことがポイントだと思います。

私自身も在校時には、ほとんど話をしたことはないけれども、卒業して20年以上経って、同窓生ということで、共通の話題があり、盛り上がるってケースも多々あります。そういう人間関係を構築する場なのかなぁ、と思っています。