下剋上受験、読みました。親の気持ちという点では共感できるものの、やっぱり手段については賛成できません。

下剋上受験、読みました。親の気持ちという点では共感できるものの、やっぱり手段については賛成できません。
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なぜ中学受験をしようと思ったのかというところは共感できました。

親が貧乏だとか、親が低学歴だとかいう理由で、子どもも同じような生活になってしまうという負のスパイラルから抜け出したいという思いは、よくわかります。私の父も貧しい生活から這い上がり、私に教育を受けさせてくれましたから。

親が子どもの将来のことを考えて、良い環境を整えるということは、その環境が中学受験であれ、海外にホームスティさせることであれ、スポーツをやらせることであれ、楽器を習わせることであれ、凄く大切なことだと思います。学力の経済学でも子どもが小さいうちに投資するのが費用対効果が高いと言っていますし。

でも、さすがに虐待とも言えるレベルの量を勉強させるのはどうかと思います。

この著者のケースの場合、結果論として、体を壊すことなく、受験を終えたから良かったようなものの、もし、子どもが鬱になったり、大病したりしたら、どうするのでしょうか。そこまでのリスクをとってまで、やることじゃない気がします。特に、勉強は。

さすがに、平日7時間、休日13時間って、異常だと思います。これだけ勉強をすると1ヶ月に250時間以上の勉強をするということになり、会社員だとこれが数ヶ月続いたら過労死認定できるレベルな気がします。

抽象的な特殊算を具体化する試みとか、思わず感心する工夫とかが満載で面白いですが、ごく普通のものも多く、やっぱり質を量で補てんした印象です。

まあ、本人たちが良かったと満足しているんだから、外野がとやかく言うことじゃないですけど、安易に真似しないほうがいいと思います。

あと、自分が中卒の自虐ネタが多すぎて、最初は面白かったのですが、最後のほうは食傷気味でした。

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昼はガテン系仕事、夜は娘と勉強、そして朝まで娘のための予習…。
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中卒の父と、偏差値41の娘が、進学塾にも行かず、2人で桜蔭中学を目指す-。
話が無茶苦茶すぎて信じてもらえないかもしれません。でもこのお話はすべて真実なのです。そして今、私たち父娘は思うのです。
この挑戦が決して無謀ではなかったことに。そして、届かない夢ではなかったことに…。

【主な目次】
序章 絶望と猛追
第一章 こんな場所にいてはいけない
第二章 中学受験というギャンブル
第三章 異常な水準の世界
第四章 本当の馬鹿を理解して欲しい
第五章 父さんは人柱になる
第六章 受験前夜
第七章 「最難関」の本当の意味

参考までに著者のブログはこちら。今となっては「受験」を商売にしているところなんか、したたかでいいですね。