- 2015/09/09
卒業ホームラン、泣きたくなるようないい話、っていうか切ない話。長女はどうして、これを読みたかったのだろうか。
長女が国語の問題文に出てきた「卒業ホームラン」の続きを読みたいと言いました。読み終わった本が置いてあ……
試験間際になると、国語の読解ってすることがなくなるので、四谷大塚の過去問データベースで、国語の問題文を読んで、面白いと思ったものを読ませて、長女とちょっとディスカッションして、息抜きしています。
そこで、選んだ文章を記録のため、残しておきます。落ち着いたら、全文を読みたいと思います。
まるで時の女神が回収し忘れたようだ。北の大地の片隅に、ぽつんとたたずむ中学校分校には、一年生四人と三年生一人が学んでいた。たった五人でも、自称霊感少女もいれば、嘘つきな少年もいる。そこに赴任してきたのは、まったくやる気のない若い教師。けれど、やがて彼が知ることになる少年の嘘の痛ましい理由とは?ときには悩み、傷つきながらも、成長していく五人の、胸を打つ青春前期物語。
●哲学は、大昔の人のものではありません
哲学というと、大昔の偉い人たちが出てきて、世界や人間についてこむずかしく話すもの、と思っていませんか。
でも本当の哲学は、今、そこに起こっていることについて、「本当にそうなのか?」と、自分で考えるためのものなのです。
本書は、「哲学的思考」のエッセンスを紹介するとともに、実際に、哲学で今を捉え直します。●見通せない時代に必須の「哲学的思考」
原発事故、大地震、ギリシャ破たんなど、想定外のことが起こる世の中。
従来の見方のままでは、決して、ものごとの本質は捉えられません。
そんな時代だからこそ、今の「常識」を疑う「哲学的思考」が求められます。
リアルとは何か、ネットワーク社会の中の「私」とは何か、ロボットや初音ミクに心はあるのか、フクシマの事故で世界はどう変わったのか。
哲学を通してみると、今がまさに「転換期」であることがわかります。
身近な例を使った講義形式の内容は、初めて哲学に触れる方でもやさしく読むことができます。
不安な中、自分の頭で判断をしていきたいと考える読者にお勧めの1冊です。
身近な植物を観察してみよう。からだの基本的なつくりや営みを知るとその巧みな改造の実際が見えてくる。植物とは何かを考える。
日本のYA文学をきりひらいてきた森絵都が、直木賞受賞後はじめて描く中学生群像。中学1年生24人のクラスメイトたち、その1人1人を主人公にした24のストーリーで思春期の1年間を描いた連作短編集。前期・後期の全2巻。 うれしい出会いや、ささいなきっかけの仲違い、初めての恋のときめき、仲間はずれの不安、自意識過剰の恥ずかしさや、通じあった気持ちのあたたかさ。子どもじゃないけど大人でもない、そんな特別な時間の中にいる中学生たちの1年間。だれもが身にしみるリアル。シリアスなのに笑えて、コミカルなのにしみじみとしたユーモアでくるんだ作品集。
調査報告、出張報告、技術報告、研究計画の申請書など、好むと好まざるとにかかわらず、書かなければならない書類は多い。
このような書類を書く際にまず考えるべきことは、それを読むのは誰で、その文章から何を知りたいと思っているかである。それに応じて自分は何について書くか主題を決め、最終的にこういう主張をする、という目標を定めて書き始める。
著者はまず、この目標を1つの文にまとめた目標規定文を書くことを勧める。そうすることで明確な目標意識を持つことができ、主張の一貫した文章を書くことができるというわけである。そしてその目標をにらみながら材料をメモし、序論、本論、結論といった原則に従って記述の順序や文章の組み立てを考え、すっきりと筋の通った形にしていく。本書では本論の叙述の順序、論理展開の順序、パラグラフの立て方から文の構造までを解説し、日本人に特有の明言を避ける傾向と対策、事実と意見の書き分けについても触れている。
実際に著者が書いたメモや論文の一部など具体例がふんだんに盛り込まれており、わかりやすい。いかに簡潔な表現で筋の通った主張をし、読む人を納得させることができるか。理科系ならずとも、論理的に思考し文章化することは、常に求められる能力である。本書ではそれに必要な技術、フォーマット一般が整理されており、参考になる。多少語調が古い感じもするが、それも再版を重ね、多くの人に読まれている証であろう。(宮崎 郁)
人は果たして利口になれるのか? 現代人と自然の関係を“解剖” 自然・環境と現代人をテーマに、2009年から2013年にかけ、月刊『かまくら春秋』(小社刊)に連載した「養老先生の虫メガネ」。日本文藝家協会の『ベスト・エッセイ2013』にも選ばれた「メッセージのメッセージ」を含む、全55回分を一冊にまとめました。現代人が忘れてしまった自然との関係に鋭く斬り込みます。
「大きくなること、それは悲劇である」。この箴言を胸に十一歳の身体のまま成長を止めた少年は、からくり人形を操りチェスを指すリトル・アリョーヒンとなる。盤面の海に無限の可能性を見出す彼は、いつしか「盤下の詩人」として奇跡のような棋譜を生み出す。静謐にして美しい、小川ワールドの到達点を示す傑作。