中学受験も、スポーツや音楽の習いごとと同じように、子どもの才能や熱意を見極めながら、やればいいと思います。

「中学受験をすべきかどうか、その是非を問う」

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中学受験も、スポーツや音楽の習いごとと同じように、子どもの才能や熱意を見極めながら、やればいいと思います。

 


 

中学受験をすべきかどうかを考える際には2つの軸があります。

1つは、本人に才能があるかどうか、もしくは、勉強が好きかどうかということ。もう1つは、地元の公立中学校の質が一定レベル以上かどうかということです。

赤二重線で囲った1と2に位置する場合:
これは簡単です。才能がある、もしくは、勉強が好きなんだから、中学受験すればいいでしょう。何も躊躇することはないです。
「中学受験」と聞くと小学生のうちからそんなに無理矢理勉強させてなどと嫌悪感を持つ方も多いとは思いますが、得意なんだから仕方ないですね。勉強することで知的好奇心を満足させるというとらえ方をすれば、素晴らしい習い事です。野球やサッカー、そしてピアノと何ら変わるところがありません。ジャンルとしては、公文やそろばん、最近だと英会話の少し本格版と考えればいいでしょう。

もちろん、やりすぎは良くないです。小学生に相応しいレベルというのは存在すると思っていて、桜井さんのようなの勉強の仕方は、たとえ本人が納得していたとしても大反対です。これは、野球を本格的にやらせていて、試合に勝ちたいからといって、小学生に毎晩午後11時まで素振りさせるなんてありえないのと同じです。

このケースで難しいことがあるとすれば、中学受験にも他の習い事にも才能がある場合、最終的にどちらを選択するかですね。これは、どちらの才能の方が輝いているかという話と、後述の公立中学校の軸と絡めて判断する必要があると思います。もちろん、本当に両方とも才能があるならば、大谷翔平選手のように二刀流で頑張るというのも良いと思います。

青線で囲った3に位置する場合:
これも簡単です。絶対に中学受験しちゃダメだと思います。この層を親のエゴや見栄で受験させようとするといろいろなトラブルが起きます。あたりまえですね、向いていないんだから。素直に勉強以外の子どもの良いところを伸ばしてあげましょう。中学受験をしたら偉いとか、将来が安泰とかそういう訳じゃないですから、運よく、地元の中学校もレベルが高い訳ですから、慌てる必要はないと思います。

紫点線で囲った4に位置する場合:
この場合は難しいです。いろいろな意見はあると思いますが、私は中学受験をおすすめしません。なぜなら、受験の難易度は、「中学受験>>>>>大学受験>高校受験」だと思っており、中学受験で望む結果を得ることが難しいからです。才能がそれほどなくても成果を出せるのは、中学受験ではなく、高校受験や大学受験であり、チャレンジするなら、そちらのほうがずっとリーズナブルなはずです。

私の周囲でも、高校受験させたくないから、中学校で内申点が取れないから中学受験させると真顔で言っている方もいますが、これは上記分類だと3のケースであり、中学受験という選択肢は明らかに間違っています。(ただし、内申点という制度に問題があるということについては、激しく同意しますが。)
才能がないのに難易度が高いほうにチャレンジさせたら、失敗の確率がそれだけ高くなるだけです。山頂に行くのに、なだらかな長い道と最短距離で行ける崖があるとき、長い距離歩くのがイヤだからという理由で、崖から頂上を目指すようなものです。

低いレベルの公立中学校に通わなければならないという問題はどうするかという点が残りますが、特定の学校のみレベルが低いなら、周囲の学校に越境することも検討していいでしょうし、PTAとか教育委員会とかに働きかけて改善しようとするのもいいでしょう。また、学校には見切りをつけて、学校外での活動で活躍する場を検討するのもいいでしょう。本当にひどい地域なら、孟母三遷じゃないですけど、引っ越しも考えてもいいです。持ち家だと辛いですが、賃貸ならできるはずです。(持ち家の場合も、家を買う際に、子どもが生まれたとき、子育てに適した環境かどうかは考慮に入れておいたほうがいいですね。)

 

要するに親は子ども才能のあるなしを見極めることが重要です。小学生ですから、ある程度の誘導はできますが、ムリさせていいことはありません。では、どうやって才能を判断するかですが、低学年のうちから4教科(特に2教科、最悪でも算数)の成績が悪くはないのが最低条件だと思います。なぜなら、低学年の内容で躓くというのは、諸事情はあるとしても、受験勉強の才能があるとは思いにくいからです。

そして、最終的に受験に成功するかどうかは、以前にこのブログでも取り上げた「やり抜く力」があるかどうかがポイントになると思います。

コツコツ努力する人間が最後は報われると思います。努力できる才能ですね。

 

一般的に中学受験に成功すると、将来が明るいというイメージを持っている親御さんも多く、そのために無理をさせている事例もあると思いますが、悲しい勘違いだと思います。
実は「やり抜く力」がある子が合格しやすく、「やり抜く力」がある子はもともと、将来、他の場面でも成功しやすいということで、中学受験と将来の成功との直接の因果関係はないと思っています。

だから、社会的成功を目指すには、中学受験合格を目指すのではなく、「やり抜く力」を鍛えるのが良いと思っています。そして、一定の才能がある子、もしくは、勉強が好きな子にとっては中学受験は良いトレーニング手段だと思っているので、該当する子には中学受験を勧めます。小さいうちに、脳みそを鍛えるという付随する効果もありますから。

でも、心配しないでくださいね。勉強が好きでない子については、別のことで「やり抜く力」を鍛えればいいだけですから。手段はいくらでもあります。

 


 

参考までに我が家の場合:
親バカかもしれませんが、小さい頃から、どちらかと言うと賢いと言われることが多かったし、学校でのテスト点も悪くなかったので、最低限の才能はあったと思います。長女が自分で「地元の中学校には進学したくない」と強く主張したので、中学受験を意識しました。

ただ、私の住んでいる地域は、公立中学校の評判も良く、比較的レベルが高いと思っていたので、本格的な才能がないなら、無理して中学受験に挑戦せずに、高校受験から入ったほうが楽じゃないかなぁ、と考えていました。

が、ある出来事で、認識を変えます。

学級崩壊。

学級崩壊している長女の授業参観。クソつまならい。これじゃあ、崩壊するのもあたりまえ。解雇されないのが不思議。

先生は使えないし、教室は大変な状況だし、学校公開では、どこかのお母さんが何故か教卓の下で泣いている子の首根っこを捕まえて、教室から引きずり出しているし、もう動物園以下。

その後に開かれた緊急保護者会も最悪な出来栄え。ああ、ここイヤだな、と思いました。

こんな心の変化で、中学受験を目指すことにしました。ハードルを下げたということですね。

受験勉強のやり方は大手進学塾が大嫌いなので、自宅学習をベースに考えましたが、それは、また今度書きます。

結構、うまく行きませんでした。いつも激怒していたという印象です。血圧に良くなかったですね。

長女がだらだら時間だけかけて勉強して、覚えなければならないことを全く覚えていないので激怒。もう潮時かと思う、今日、この日。

 

冷静に考えてみると、第1志望に合格するのは2割程度、全滅するのが2割程度、残り6割が第2志望以下で妥協すると、なかなか厳しい戦いではあるので、親がブレまくって、子どもに迷惑がかからないようにしないといけませんね。でも、それって、野球やる場合でも、ピアノやる場合でも一緒な気がします。どんな分野であれ、子どもの才能を見極めて、正しく伸ばす方向に導くというのが親の役割だと思います。

そして、落ちたっていいじゃん、と思えるような挑戦をできるといいと思います。

落ちたっていいじゃん、受験のための本というより、ハートウォーミングな読み物ですね。

 

 

参考にした情報など:

受験業界のプロとして、最初に申しあげたいことがあります。
中学受験は、一つの習い事であるという認識を、保護者様にもってほしいということです。
そして、中学受験は、多くの場合において、最初のきっかけも含めて保護者様の意向に沿っているという事実があります。

では、なぜ中学受験なのでしょうか?
「子どもを中学受験させて、少しでもいい学校に入り、その先、いい会社に入ることが、将来の人生の幸せになるから」でしょうか。
そうであるならば、それは、親のおせっかいである可能があります。
中学受験をすることが、将来、子どもの幸せになる保証はありません。その逆の方が、長い将来においては多いような気がします。また、実は、それは親の世間体や、親自身の幸せのために、子どもを受験させている可能性もあります。
親が考えないといけないのは、上記のような「子ども「を」」という発想ではなく、「子ども「が」」。 つまり、
「子ども「が」、どんな大人になりたいのか。」
「子ども「が」、どうなることが幸せなのか。」
ということです。

http://chugakujuken.link/

 

教え子のA男は、2月1日にB中学、2日にC中学を受験したが不合格、3日の受験校もまさかの不合格となった。4日の夜、母親が「1日はやっぱり(第2志望の)D中学から入った方がよかったね」と話したら、ふだんは母親に口答えすらできなかったA男がこう答えたという。

「僕はB中学とC中学を受験できて良かった。あんなに面白い問題を勉強することができたんだから。結果は悔しいし、残念だけど後悔しない。公立に進学することになっても僕のゴールはここじゃない」

5日朝、D中学の3次試験の激励に行った塾の先生に「私、息子に負けちゃいました」と、母親は目に涙をためながら、でも少しうれしそうに話したという。

…中略…

中学受験の目的は、高い目標を掲げて努力することを通して、知的な成長と精神的な成長を遂げることだと思っている。

http://www.nikkei.com/

 

 

受験雑誌に載らない、塾も教えてくれない裏(口)事情
中高一貫校への幻想、無謀な学習計画、無理な目標設定……。失敗例から学ぶ合格のコツ

志望校全滅という事態には、
1. 何でも習いっぱなしで復習時間をほとんど取っていなかった
2. 塾や家庭教師の過密スケジュールで知識の整理・定着が妨げられていた
3. 子どもの偏差値をはるかに上回る学校で第二志望以下も固めていた
などの傾向が強い。これらのことに気をつけるだけでも、悲惨な結果から遠ざかることができるはずだが、マイナスの情報はなかなか表に出てこない。塾や家庭教師会社にとっては不名誉な情報であり、子どもが不合格になった家庭にとっては、振り返りたくない過去だからだ。

 

中卒の父と、その娘が進学塾にも行かず2人で桜蔭学園を目指す―。話が無茶苦茶すぎて信じてもらえないかもしれません。でもこの物語はすべて真実なのです。そして今、私たち父娘は思うのです。この挑戦が決して無謀ではなかったことに。そして、届かない夢ではなかったことに…。

 

子供の頃、同じクラスに塾に行ってて、とても勉強が出来る子がいました。
しかし彼は中学、高校とみんなに追い抜かれ、三流大学に行きました。
「子供の頃は成績が良かったのに・・・」
こういうパターンの人はまわりにも居るはずです。
お子様をこんな風にしてはいけません。
彼だって、もっとスロースタートで違った勉強のやり方をしていたら、もう少しいい大学に行けたかも知れません。

これを言ってしまってはおしまいなのかも知れませんが、この「伸びしろ」こそが、子供にとって、もっとも大切な守るべき部分であって、それは入試の合否なんかよりもずっと重要なものです。
極論すると、伸びしろをつぶしてまで勉強して、公立中高一貫に合格するよりも、伸びしろを温存して不合格のほうが、将来良い大学に行けるのです。
この過熱した中学受験ブームに惑わされることなく、お子様にとって最も良い学習方法を選択して頂きたいと思います。

http://around1999.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-f2e8.html

 

中学受験を考えない理由

我が家が中学受験を考えていない理由は3つあります。

①経済的理由

うちは2人兄弟ですので、長男が受験となると次男も当然受験という流れになります。一般的なサラリーマン家庭の我が家が、2人を塾に通わせて中学受験をさせるのは無理な話。受験に合格したとしてもその後の授業料を2人分払っていくのはかなり難しいでしょう。
私が働く時間を増やすという選択肢もありますが、子供が中学受験を望んでいない以上、働く時間を増やすよりは子供と関わる時間を確保した方がいいかなと考えています。

②自分が勉強したい時に努力することの大切さ

自分がそうであったように、子供たちにも「自分で目標を立ててそれに向かって勉強をして欲しい」という思いがあります。中学受験で明確な目標を持ち自ら勉強できる子はいいでしょうが、我が家の子供たちは少し精神的に幼いところがあり、そこまで考えて実践するのは難しそう。私が無理やり受験までもっていくのも不可能ではないでしょうが、子供たちの「自分で目標を立てて努力する」機会を奪ってしまうのではという心配もあるため、そこまでやる気はありません。

③公立中学にいくことのメリット

そしてもう1つの理由は公立中学に行くことにもメリットがあると考えていることです。
私立には私立の良さがあると思いますが、公立中学にも良さはあって、一番は「人間関係の多様性を学べること」ではないかと思っています。高校生からは学力や進む分野によって人間関係はどんどん狭くなっていきます。良くも悪くも、色々なタイプの子たちとの人間関係を経験できるのは公立中学まで。概念ではなく「色々な人がいること」を身をもって体験して欲しいし、それが子供にとっての成長の機会になると思っています。

ではなぜ我が家が家庭学習をしたり小学生統一テストを受けたりするのかということです。

なぜ家庭学習をするのか?

今の小学生って、受験組と受験しない組とで大きな隔たりがあると思いませんか?なんとなく乗っているレールが違っていて、交われない感じがするのは私だけでしょうか?それって受験組が通う進学塾の「未知数なよくわからない世界」感も原因の1つではと思うのですがどうでしょう。
ダサいけど目立つオリジナルカバンを持って進学塾に通う子は、そうでない子供たちからはまるで別世界に見えるでしょう。中学受験できる子たちって実際は裕福な家の子供たちです。ある意味中学受験は格差社会の始まりで、それが東大生の親はほとんどが年収1000万以上などという話に繋がっていくのでしょうが…。
格差社会が悪いわけではないのですが、ただ教育に関してはどの子供も平等にチャンスを与えられるべきです。本来は中学受験をしなくても、塾に通わなくても、それと同等の勉強の機会があってしかるべきなのです。

http://m4688.com/2015/06/21/post-2746/

 

 

 


 

 

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